オレンジが、街を駆けて行く。 …あたしの知らない女の子と一緒に。 ねぇ、一護。 あなたはもう、あたしのことを忘れてしまったの? この胸の苦しさは、どうすればいいの? 苦しいよ、一護…。 苦しくて苦しくて、仕方がないよ。 ク ル シ イ ヨ―― ピピピピピピピピピ 「むっ。指令か」 「おー…あっちか?」 虚の気配が、僅かに感じられる。 「うむ。それくらいは分るようになったか」 「うっせーよ。ホラ、さっさと死神化させろ」 「言われなくとも今やる」 虚の気配が、物凄い速さで近づく。近づく。 「来るぞ、一護!」 「ああ!!」 長い虚の触手が、いつの間にか俺の前まで伸びている。 「一斬りで終わらせてやるぜ!!」 だけど。 俺は、見たんだ。 その禍々しい仮面の下の、顔を――。 「……どうした、一護。早く斬れ?」 「……?」 「……あら、覚えていてくれたの? …一護」 「どうして、オマエが…」 「……? 知らないの? あの日の後」 あの日。二年前の、雪の降る寒い日のこと。 『別れよう』 あなたは、私にそう言った。 あなたは他の中学の不良たちに目をつけられて。 付き合っていたあたしも、何度か危険に晒された。 だから、あなたは言ったの。 『別れよう』って……。 「それはちゃんと覚えている……だけど、どうして…」 『事故死』というのが、の死因だと聞かされていたのに。信じていたのに。 信じたくなかったけど、信じていたのに。 たつきも、を轢いた奴を捕まえると、の死を悔やんでいたのに。 「あの後、ちゃんと聞かされていないんだ? …そりゃそうよね、こんな非現実的なもの」 「どういう、意味だよ……?」 泣きながら、帰路を辿る途中。 あたしは、化け物に襲われた。 「まぁ、それは言う間でもなく虚だけどね」 そして、あたしは堕ちたの。 虚に……。 「一護、あたし、すごく苦しいの。だから、あなたを殺させて?」 ああ、こいつは、井上の兄貴と同じ虚なのか。 愛に執着する、虚――。 標的は、俺……。 「殺させて…一護…」 俺に は 斬れない だけど 斬らなきゃいけない 俺は 死神代行だ 「一護……殺す。コロス、一護を」 『あたしは あなたを失くしたの ……いや 違うかな 失くしたのはあなたじゃない あなたの中心(ココロ)に 居たあたし』 「……、悪い」 もう、オマエのそんな顔、見たくねぇよ。 だから…… 「い…一、護……?」 「悪い、。俺、オマエのこと大好きだわ。 だからこそ、正気を失ったオマエなんて… 見てらんねぇよ」 戸魂界に行けば、オマエはもう苦しまなくて済む。だから、 「ゴメンな…」 。大好きな、。 ゴメン。俺のせいで、オマエは死んだんだろう。 ゴメンな、本当、ゴメン……。 「……ありがと……」 「…?」 「向こうに行って、見ているから。 のこと、覚えていてくれて、嬉しかった。 ありがと、一護。大好きだったよ……」 「深……衣……」 消えていく、の体。 さあ、さようならだ、。 去り際に見えた、の笑顔はとても美しかった。 畜生……畜生、、……。 ――――!! もう戻らぬあの日々を想う。 暗っ……!! いやぁ、なんでこうも 暗い夢しかかけないんでしょうか……。 なんか内容ごちゃごちゃだし。ていうか、 BLEACH夢しか書いていないような…; 読んでくださり、ありがとうございました。 この作品は「永遠に続く空」様の夢小説投稿作品です。 「永遠に続く空」様、ご投稿有難う御座いました。 photo/M+J |