瀞霊廷内回覧日記 十番隊 瀞霊廷内回覧日記 十番隊 隊長の身長強化月間 「…」 「…」 「…」 「…何だ」 先程から痛いほどの視線を受けている日番谷はイライラと重い口を開く。 日番谷をずっと見つめているのは、十番隊第五席の。 「…イヤ、たいちょって小さいな〜って思って」 ピシッ 言われたくない身長の事を部下に言われたもので、日番谷の眉間の皺も一層濃くなる…が、 そんな日番谷の気持ちも知らず、無情にもは淡々と話を進めていく。 「やっぱホラ、隊長も今は成長期?の筈だし…一日牛乳五本とか飲んでたら背、おっきくなるんじゃないですかァ?」 「一日五本は多すぎだろ」 「そうですか?朝、十時、昼、三時、夜の五回」 「十時と三時とかって…幼稚園児の間食時間じゃねェか」 「牛乳だけだと可哀相だから、ちゃんとお饅頭もつけますよ!!」 充分子供扱いされてる事に、日番谷の苛立ちは募っていく。 その様子を副官の松本乱菊は蕎麦饅頭を口一杯に頬張りながら、生暖かい目で観察している。 (この二人見てると、飽きないのよね〜…) その時、五番隊副官の雛森桃と三番隊副官、吉良イヅルが大量の書類を持って入って来た。 「あらァ、雛森!吉良!!書類ならいらな… 「乱菊さん、この書類に判子押して十三番隊に回して下さい」 「日番谷君、いつもにましてしかめっ面の様な…;ちゃんと何かあったんですか?」 「んー、いつも通り。スキンシップよ、スキンシップ」 「スキンシップ…」 と日番谷は雛森達が入って来たのにも気付かない程に激しい口論を繰り広げていて。 日番谷に至っては今直ぐにでも抜刀しそうな勢い。 一方、は飄々とした態度を取っている 次の日の朝 「隊長!おっはようございます!!」 朝から自分の自室にピッキングで入られた日番谷は寝惚け眼なのだが、とてつもない怒りで霊圧が上がる。 は呑気に牛乳瓶を一本懐から取り出し、勢い良く日番谷の目の前に突き出す。 「朝の分です!!」 「その前にお前…俺の部屋の鍵どうしてくれんだ」 「…」 ピッキングにより無残にもダランと垂れ下がっている、二度と使い物にならないであろう鍵。 「…あ、私。過去は振り返らない主義なんで」 途端には立ち上がり、“私達若者は未来に在る希望に向かって歩んでいくのです!!”と拳を振りかざして熱論している。 「さァ!あの夕陽に向かって走ろうじゃないですか!」 「夕陽なんて出てねぇだろ」 現在朝の7:30。 「あ…ハイ、そーでした…」 「、お前…減給な」 「えーっ!何でですか!!」 「…鍵…」 は弱味を握られたかのように突然黙り込む。 「…そうですよね…鍵壊しちゃったんだもん…仕方ないですよね…」 「き……」 「じゃあ私、隊長の鍵の修理代の分…隊長の身長強化係として働いて稼ぎます!!」 「余計な世話だ」 「あぅ」 撃沈。 「っつか何でそうなる…普通に働いて稼げば良いじゃねぇか。大体、そんな係やるんだったら無給な。普通に仕事しろ、普通に」 只でさえ松本も仕事しねぇんだから、そう言って日番谷は隊首羽織を羽織って部屋から出ようとする。 …のだが、はまだ飲んでいない牛乳瓶を持って日番谷が出るのを阻止。 そして逃げない様に日番谷の一瞬の隙を突き、馬乗り状態に。 きゅぽんっ ドサッ 「ッ!!お前何処のって…っうぶふォァッ!?」 「まだ朝の分の牛乳飲んでないじゃないですか!!」 が牛乳瓶を寝てる状態で口に突っ込んだもので、日番谷は一気に飲み干す。 「、はァッ…てめぇ、」 「えへへ〜♪隊長偉い偉い」 日番谷はに頭を撫でられ、子供扱いするな、という意なのか…唸っている。 「隊長、猫みたい!可愛い〜w」 後ろから抱き締められても日番谷は平然を保つ。 「うっせぇ黙れ殺す」 「殺すなんて言っちゃ駄目じゃないですか!…シロちゃん」 プッツン 何かが切れる音がしたと思ったら。 日番谷が突如抜刀し… 「…霜天に坐せ… 氷輪丸!!!」 「エ!?イヤ、たいちょ…氷輪丸…ってそこまで怒んなくても…」 「問答無用だ」 「えぇーっ!?」 辺りを包む冷気と共に突進してくる氷龍。 当たったら凍死してしまうだろう。 は窓枠から飛び出し、下の階にダイブ。 怒りに染まった日番谷は瞬歩でに追い着き、縛道の一・塞を詠唱破棄して唱える。 詠唱破棄しても威力が落ちないのは流石隊長なのだが。 塞に懸かったは地面に倒れ込む。 「いった〜…。もう!!たいちょ、拘束プレイですかっ!」 「お前には一辺お灸を据えないと駄目な様だな」 「隊長ッ…」 その後、は乱菊が溜めに溜めた書類を一時間で終わらせろと言われ、一ヶ月間減給の刑に合った。 勿論身長強化の事も無かった事にされ、 二度と日番谷の事を「シロちゃん」と呼ぶ事は無かった。 二ヵ月後 サボり中のと乱菊の会話。 「…やっぱ隊長は小さい方が良いですね、乱菊さん」 「んー?どうしたのよ、この前までは身長大きくする、ってはりきってたのに…」 「小さい方が可愛いし、それに抱き心地良いです」 「(抱き心地…?)アンタ…変態臭いわよ」 「はーっ、でもシロちゃんって呼ばれるの、何であんな嫌がるんだろ…。シロちゃん…」 「。後ろ」 「はぃ?」 後ろを振り向くと、 当に鬼の形相をしている日番谷が居て。 「…あ」 「、お前また言いやがったな」 は前回の罰の五倍の罰を与えられましたとさ♪ end... |
最初は十番隊です!! 次は〜…十三番隊を予定! 全十三話です。 話の内容は甘いのからシリアスまでetc…隊毎に変わります。 十番隊はやっぱ日番谷君がいじりやすそうなんで、ギャグで!! ヒロイン設定もその度変えたいと思います! ここまで呼んで下さった方がた、有り難う御座います! 凛華 この作品は凛華様の夢小説投稿作品です。 凛華様、ご投稿有難う御座いました。 photo/ |