いってらっしゃい すき。 あなたのことが、すき。 だから、あたしは待つと決めたの。 祭囃子の賑やかさ 行き交う人々の楽しそうな笑顔 空は真っ暗なのに、花火が彩るから やけに明るく感じられるね 「俺、暫く帰ってこねぇ」 あなたから、その言葉を聞いた時、 寂しさに、胸が軋んだのを覚えている。 「何時、帰ってくるの?」 「……わかんねぇ。でも、絶対帰ってくる。約束する」 「約束、ね。一護、絶対、絶対帰ってきて」 「大丈夫だって。俺、約束は破んねーからよ」 力なく、あなたは笑う。 あたしが見たいのは、そんな笑顔じゃない。 「ねぇ、一護…一護はきっと、遠いところに行くんでしょ?」 「……ああ」 「そっかぁ…じゃあ、夏休み中も会えない?」 「……ああ」 「一護、じゃあ、笑って?」 「……」 わかっている。 あなたが、素直に笑えなくなった理由を。 だって、幼馴染だもの。 痛いくらい、その訳をわかっているから、 自分の想いに、罪悪感を覚えるの。 でも、でもね。 あなたと暫く、会えないのなら せめて笑顔だけでも、焼きつかせておきたいの。 「俺…は…」 「あのさ、あたし、物忘れが激しいじゃん? だから、一護の笑った顔を見ておかないと、 忘れちゃいそうだから…」 「……わかった」 にっ、とあなたは笑う。 その笑顔は、端から見れば、屈託のない笑顔。 だけど、あたしには分るの。 その瞳の強い意志の奥深くに、 ほんの少し、悲しみが浮かんでいるのを。 幼馴染を舐めるんじゃないわよ。 あなたのことなら、全て分っているつもりなの。 助けに行くんでしょ、彼女を。 「ありがと、一護」 「……俺……俺は、」 ねぇ、一護。 あたしはあなたのことを、愛しているんだよ。 だから、暫く会えなくても、待っている。 ただ 貴方が好きだから 私はただ 貴方を待つ 私はただ 貴方を想う だから 「いってらっしゃい、一護!」 「……ああ」 アトガキ。 ベリィちゃん夢でっす♪(ウザッ!) ぅにゃー…片思いのせつなさとかを出したかったんですけど…失敗ですかね…。 読んでくださり、ありがとうございました。 この作品は蒼空の雫様の夢小説投稿作品です。 蒼空の雫様、ご投稿有難う御座いました。 photo/M+J |