「アレン、私は空って、すごく素敵だと思うの」 地球は、この空に覆われている。 つまり、私たちは空に包まれて、生きている。 空は、私たち地球に存在する者に、均一に与えられるものである。 たとえそれが王子でも、孤児でも。 それだけは揺ぎ無い真実。誰も覆せない真理。 「、君にとって、空って何ですか?」 「…………一番近い神秘で、そして、 私の世界、かな」 それは僕との思い出の断片。 小さな、切れ端。でも、僕にとって、 とても大切な思い出。 僕とが出会ったのは、僕が黒の教団にいく途中。 「はぁーあ。この街にアクマが居そうなんですけど……」 それはただの独り言。しかし―― 「アクマが……いるの?」 「…………え?」 一人の少女が、僕の独り言を聞いていた。 その少女は―― 「アクマが、この街に、居るの?」 「……確信は、ありませんけど」 「教えて、アクマのこと」 真剣な眼差しをした、左腕がない少女。 「私は、アクマに左腕をもぎ取られた」 「…………」 「アクマのことは、勿論だけど、まだ恨んでいるの。でも…… ちょっと、知らなかった、な。アクマが、元は人なんて。 アクマって、化物だとしか思っていなかったから……。 ねぇ、アレン」 「何ですか?」 「アクマを、倒して。私と同じような思いをさせる人を、これ以上、 これ以上……増やさないで欲しいの」 それから間もなくして、僕はアクマを倒した。 そして。 僕は、黒の教団に行くことにした。 「さよならなんだね、アレン」 「さよならじゃ、ないですよ。僕、がピンチの時は、 ちゃんと駆けつけますから」 だから――ねぇ、。泣かないで。 「私は……空を飛んでいくよ。空を飛んで……アレンが困った時は、 助けに行く」 「約束ですよ」 「うん、約束」 その時、列車が動き出した。 「それじゃあ、またね、」 片方の翼をなくしても 空を飛びたいという想いは いつまでもある 「アレン……私、本当に飛んでいくから……また、君に会いたいから」 そして私は 片翼で大空を遮るの 「楽しみに、していますよ」 「私は風になりたいんだ」 「風、ですか?」 「だって、風は空を軽やかに駆けるでしょう?」 「そうですね」 「でも、鳥にもなりたい」 「鳥?」 「雲と戯れて、空と一緒に旅ができるでしょう?」 「そうですね」 風のソナタ、鳥の交響曲 |
無茶はするな、ということか!! 多分最初で最後のアレン夢でした。 読んでくださり、ありがとうございました。 この作品は蒼空の雫様の夢小説投稿作品です。 蒼空の雫様、ご投稿有難う御座いました。 photo/空色地図 -sorairo no chizu- |