すうぅっと、大きく息を吸う音が、青空に響く。 そして―― 「はーーーなぁぁぁぁあああああ!!!」 思わず耳を塞ぎたくなるような、怒号にも似た叫び。 「また来たぜ、あの女」 「山田七席も可哀想だよなァ……」 リバース 普段はとても穏やかな四番隊。 しかし、それも嵐によって木っ端微塵に吹き飛ばされる。 ピンクとオレンジの混ざった、キチGuyのような髪の毛をなびかせ、 裸足で隊舎を騒がしく駆け抜け、自分より背も身分も高い少年に とび蹴りを喰らわす少女。その名は―― 「ふわぁっ!!」 「…ちょっとォ、ガードしなさいよ、このバカ!」 「い……痛いですよぉ、さん……」 。十一番隊平隊員。一角や弓親が手を焼くほどの トラブルメーカーである。 「は・な・た・ろー。痛いと感じられることは幸せなのよ? 感謝してよね」 言い忘れたが、は通称、最悪女。 まぁ、本人の居るところでこの名で呼んだら何をされるかわからないので、 主に悪口、陰口としての名だが。 と、そんなの新たな標的が彼、山田花太郎。 「だいたい…なんでぼくをイジメるんですかぁ?」 半泣き状態の花太郎。哀れとしか言いようがない。 「決まってんじゃん。あんたがす、…嫌いだからっ!!」 「嫌いならぼくに関わらないでくださいよぉ」 「無理。イジメてイジメてイジメまくってめろめろにするまで、 絶対無理!」 「め、めろめろ?」 「……あ、だ、だから! ふらふらにするってこと! 倒れさせるって意味! わかった? You are ready?」 「Are you ready? ですよ、それ」 「だまらっしゃい!!」 ぺしぺしぺし、と花太郎の頭を叩く。 心なしか、の顔が赤い。 花太郎がそのことに気付いているとは思えないけれど。 「う、うぅ……なんでいつも、ぼくがこんな目に……」 「だから、あたしがアンタのこと…嫌いだからッ!」 の胸中は…… 「まぁた、あのアマがアピールしてやがるぜ」 「いい加減素直になればいいのにね」 「「彼(アイツ)が好きだって」」 はぁ、と顔を見合わせため息をつく一角と弓親。 少なくとも二人には……の気持ちはバレバレだった。 |
そして可哀想な花になってしまってすみません; 呼んでくださり、ありがとうございました。 この作品は蒼空の雫様の夢小説投稿作品です。 蒼空の雫様、ご投稿有難う御座いました。 photo/ |