気づけないんだ。だって俺は馬鹿だから









ガキの頃から親友だった俺たち・・・。



これからも親友として付き合っていく筈だったのに・・・。





俺は、いつからかお前を・・・を、一人の女として見るようになった・・・。

















好きになっちまったんだよ・・・を・・・。





























好きになったから、この想いをに伝えたい・・・。





でも・・・今告ったら、との今の関係が音を立てて崩れてしまうような気がして・・・。





女々しい考えだと、俺自身も思う。



けど、もしそれで口も利いてくれなくなったら・・・・・・







               怖い







考えただけでも心臓が潰れそうで・・・。



いっそのこと、を忘れたいとも思った。





俺たちが、出会わなかったら・・・・・・。





俺が、を好きにならなかったら・・・・・・。





でも、結局は、忘れることができなくて・・・。









授業中も、部活中も、が忘れられなくて・・・。





人を好きになることが、こんなにも苦しくて切なくて、愛おしいとは・・・。



















最近、部活が忙しくてとあまり話せなかった。





だから、久しぶりにゆっくり一緒に帰りたかった。





だけどはらしくなくボォーっとしていて・・・。





俺を見てくれ・・・とは言えず、手で頬に触れてみる。







冷たい・・・。







の頬の冷たさに、もう冬なんだなと実感する。



そういえば、は冷え性だったな・・・。





するとは触るなと俺の手を払いのける。



それが俺を拒否されたみたいで、悲しくもおもったがそれ以上に腹が立った。



ほとんど無理矢理、の手を握る。









ああ・・・、冷たいな・・・・・・。









「おい・・・っ!」



「うるせぇ・・・」









なんでそんなに嫌がるんだよ・・・。





の長くて細い指を俺の手で温めるように強く絡める。



の指が折れないように、でも振り払われないように・・・。

















そのままを引きずるようにして歩く。













この暗闇の中で、だけを感じられてとても心地良い・・・。





でも・・・、お前は・・・・・・?



俺に触れられたくないほど、俺が嫌いなのか?













俺は本当にを思っているのに・・・













このまま勢いでを抱きしめてやろうか。





そうすれば俺の心にゆとりができる。



でも・・・、お前は俺を受け入れてくれるか・・・?

















でも   でも   でも   でも   でも   ・・・・・・















負の思考が俺の意思に絡みつく。





何もできない、俺。



















「・・・馬鹿野朗・・・」





ああ、そういえば・・・ガキの頃から言われてたな・・・馬鹿って・・・。













そうさ、馬鹿だよ。





自分の気持ちに素直になれない、大馬鹿野朗さ。











だから・・・せめて今は・・・こうさせておいて・・・。





・・・お前が・・・俺の居場所だから・・・・・・

























         “好きだ・・・・・・”













なんか続きで書いちゃった作品。
今度はヒロインが好きな親友の視線から・・・。
なんか両思いにさせちゃった・・・。
でもお互いに、お互いの気持ちに気づいていないって設定。
これ、続けてみよう・・・そして(なんとか)ハッピーエンドにさせてみよう・・・!(願望?)
読んでくれて、ありがとうございます!!


この作品は紅い死神様の夢小説投稿作品です。
紅い死神様、ご投稿有難う御座いました。

photo/M+J